ビジネス留学にはどんな種類がある?魅力や帰国後のキャリア例、おすすめの国などを知ろう

  • 2022/04/08

キャリアアップや海外で働く経験ができる、ビジネス留学。ビジネス留学を通して転職に活かせるスキルを身につけたい、社会人になる前に海外で働く経験をしておきたいなど、目的はさまざまです。

とはいえ、ビジネス留学にはインターンシップをはじめ、MBA留学など種類がいくつかあるため、自分にはどれが合っているのかや、どんな国にいくのがいいのかなど、わからないことがたくさんありますよね。

本記事では、ビジネス留学の魅力や留学後のキャリア例、おすすめのビジネス留学などについて解説します。ビジネス留学を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

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ビジネス留学とは?どんな種類がある?

まずは、ビジネス留学にはどんな種類があるのか紹介します。

MBA留学

そもそもMBAとは、Master of Business Administrationの略で、経営学修士のことを指します。つまり、MBA留学とは海外で経営学修士の学位を取得するために大学院へ通うことを指した留学のことです。

主に経営に関する知識を学び、キャリアアップに役立てることが目的とされています。日本の会社では、MBAの取得を条件づけているところもあり、休職をして海外の大学院へMBA留学をする人も少なくありません。

ただし、MBA留学はただの語学留学等ではないため、あらかじめある程度の英語力やその他のスキル、そして費用が必要です。世界から志望者が集まるアメリカトップのビジネススクールでは、非常に高い英語力が求められます。

TOEFLで110点ほど求められることも普通で、これはネイティブが見ても優秀なレベルに相当するスキルです。身近なTOEICで例えると、ほぼ満点が必要とされます。

大学院留学

MBA留学以外でも、通常の大学院で経営を学ぶという方法もあります。

一般的にMaster of Businessと呼ばれるもので、MBAは経営者になるうえで欠かせないスキル全般を学ぶものであることに対し、Master of Businessではビジネスにおける各分野を専門的に学ぶことが特徴です。

例えば、公認会計士を目指している人がMaster of Accountingを受講したり、人事のプロフェッショナルを目指している人がMaster of Human Resource Managementを受講したりします。もちろん、もう少し幅広く学ぶコースも大学によっては存在しています。

また、MBA留学をするには、大学院へ入学するために社会人経験が必要とされますが、一般的な大学院であれば必要ありません。必要な準備やスキルも、MBAより緩めに設定されているのが特徴です。

インターンシップ

海外でのインターンシップとは、現地の会社で実務経験を積むものです。もともと欧米で人気の留学方法でしたが、現在では新興国においても人気が高まっています。

大学生が挑戦することの多いプログラムで、休み期間や就職前の期間等を利用していく人が多く、期間はバラバラです。2週間程度の短期から、1年程度の長期までプログラムによって異なります。

もちろん大学生以外にも、自分の視野を広げることやキャリア創造に役立てるため、休暇をとって参加する社会人もたくさんいるのが特徴です。

ビジネス留学の魅力

次に、ビジネス留学の魅力について解説します。

魅力1.経営など専門的な内容を学べる

MBAをはじめとした大学院への留学では、経営などビジネスに関するあらゆる専門的な内容を学べるのが魅力です。

もちろんインターンシップにおいても、ただ実務をするだけでなく、現地の人の働き方が学べたり、ビジネスにおける考え方が学べたりと、働くことに関してさまざまな知識経験が得られます。

先述したMaster of Businessでは、興味のある分野やキャリアをつきつめたい分野のコースを専攻することで、より専門的な知識を得ることが可能です。

また、日本では学べない最先端の経営ノウハウが学べたり、有名企業の人と関われたりする機会もあります。

魅力2.ビジネスに興味関心がある他の留学生と切磋琢磨できる

同じようにビジネス留学をしにきている他の留学生との交流も、非常に有益なものです。ビジネス留学をしている人は、意欲が高く、自分のキャリアについてよく考え、自己研鑽を厭わない人が多くいます

高い意識と視点を持った他の留学生と切磋琢磨することでより自分のスキルが磨けることはもちろん、さまざまな国籍の留学生と関わることでビジネスをより俯瞰することができるようになる点も魅力です。

その国のビジネス事情や、どんな考え方を持っている人が多いのかなど、他の留学生から学べることはたくさんあります。

魅力3.方法によっては実務経験を積むことができる

現地でインターンシップを行えば、貴重な実務経験を積むことができます。もちろんインターンシップのみを目的として留学する人もいますが、MBA留学や大学院留学であっても、留学中に別途インターンシップを行うことが可能です。

インターンシップでは、現地での働き方が知れたり、大学院で学んだことを実務で実践できたりと、メリットが豊富です。インターンシップは費用負担が少ないだけでなく、受け入れ先によってはお給料がもらえることもあります。

ただ勉強をしてインプットするだけでなく、実務では積極的に行動をしなければいけないため、英語力はもちろんあらゆるビジネススキルをアウトプットする場としても有効です。

ビジネス留学をした後のキャリア例

ビジネス留学をした後は、さまざまなキャリアが積めます。例えば、日本に戻って前職よりもワンランク上の企業へ転職したり、日系企業から外資系企業に転職したりするほか、現地に残って就職することも可能です。

大学生の場合は、自分がどんな企業に行きたいか見極める材料にもなります。人によっては学んだ経営知識をいかして起業することも。

次項では、実際にビジネス留学をした人の体験談を紹介します。生の声を聞いて、ぜひビジネス留学をするかどうか決断する材料にしてみてください。

ビジネス留学と帰国後の体験談

ここからは、実際にビジネス留学へ行った人の体験談を紹介します。

体験談1.アメリカでのMBA留学

photo by: Ryoさん

ひとつめの体験談は、海外経験が全くなかった元公認会計士の話です。アメリカのボストンにあるカレッジで、MBA留学を経験。英語ができる上司や同僚に憧れ、ビジネス留学するなら今しかないと思い立って、1年間あらゆる準備をしてMBA留学に挑みました。

詳細は、以下の記事をチェックしてみて下さい。
純ジャパ・海外経験なしの元会計士が、アメリカMBAに留学するまで #バブソン大学MBA留学記

体験談2.オーストラリアでのビジネススクール留学

photo by: Ayakaさん

次の体験談は、オーストラリアのビジネススクールへ行った元英語教材編集者の話です。かねてからずっと英語の「教育」分野に興味を抱き続け、英語に関係するさまざまな仕事をした後に、もっと英語教育を専門的に学びたいと考え留学に至りました。

詳細は、以下の記事をチェックしてみてください。
【連載】元英語教材編集者が行く、オーストラリア留学体験記#01〜 社会人6年目の私が、仕事を辞めてでも留学したかったワケ

体験談3.アメリカでの長期インターンシップ

photo by: Shunさん

最後の体験談は、大学を休学して長期インターンシップへ行った人の話です。バックパッカーなどの経験を経て海外への想いが強くなったShunさん。海外で働くとはどういうことなのかを体験したくて、シアトルで長期インターンシップをすることを決意しました。

詳細は、以下の記事をチェックしてみてください。
アメリカ長期インターンシップの実態とは?シアトルにある2つの企業で長期インターンを経験して感じたこと

ビジネス留学における注意点

次に、ビジネス留学をするうえで注意したいポイントについて解説します。

注意点1.入学前から高い英語力を求められる

前項でも少し触れましたが、ビジネス留学では留学前から高い英語力を求められるのが特徴です。とくに、世界的に有名な大学院へ行きたい場合だと、ネイティブと同等もしくはそれ以上の英語力が求められます

例えば、アメリカのハーバードビジネススクールでMBA留学がしたい場合には、IELTSだと7.5以上が必要です(※1)。IELTSの7.5は、ネイティブでも取れないことが珍しくありません。

日常生活で流暢に英語を使いこなすことはもちろん、ビジネスシーンでもネイティブと同等に使いこなせるレベルです。

そこまでレベルの高い大学院は希望しない場合でも、TOEFLで80点程度が目安とされることがほとんど。TOEFLの80点は、TOEICで考えると900点代、英検で考えると準1級が目安です。

インターンシップでは、どんな企業に行くのかや、実務内容は何なのかによって必要な英語力は異なります。日系企業で、社内に日本人がたくさんいる場合などは、日常会話レベルでも問題ありません。

ただし、せっかくインターンシップをするにも関わらず、日本人ばかりの環境では少しもったいないもの。英語力を磨いて、日本人と関わることのない企業へインターンシップすることをおすすめします。

注意点2.基本的に長期留学になる

短期的なインターンシップを除き、ビジネス留学は長期になることがほとんどです。MBA留学では1〜2年、大学院留学は学校によって異なるものの、半年〜2年ほどかかります

社会人の場合は、退職してから行くか、休職制度を利用して行くかの選択が必要です。企業によっては、社員のキャリアアップを支援する目的で、特別な休暇制度を用意していることもあります。

仮に休職制度がなく退職して行く場合には、その後の仕事はどうするか、生活費はどうするかなど、より一層段取りをしておくことが重要です。

注意点3.目的や留学する理由を明確にしておく

ビジネス留学をする前には、目的をしっかりと定めておくことが重要です。目的が明確でないままなんとなく行っても、留学によるメリットを最大限享受することができません

留学をすることで何を成し遂げたいのかを考えてみてください。ビジネス留学は、今後の自分のキャリアへの投資です。多大な費用がかかるうえ、貴重な数年間を捧げることになります。それらを無駄にしてしまっては、非常にもったいない結果になってしまいます。

また、留学は履歴書上では空白の期間としてみなされるほか、海外に行っただけでは誰も評価してくれません。

ただ漠然とビジネス留学をすればキャリアアップできそう、給料が上がりそう、海外で働けそうと考えて留学してしまうと、多大なお金と時間を使って何をしていたんだろうと思われてしまいます。

「この仕事をするためにこの知識を学び、この資格が取りたかった」など、明確な目的を持って留学に挑みましょう

MBAとインターンシップ、どちらがおすすめ?

次に、MBAとインターンシップはそれぞれどんな人におすすめかについて解説します。どちらが良いか悪いかではなく、自分がどうしたいかによって選ぶことが重要です。

MBA留学をおすすめする人

MBA留学がおすすめなのは、ある程度社会経験があり、英語のスキルも十分にある人です。社会人経験を経て学んだ知識がある状態で、さらに専門的な知識をMBA留学で身につけることで、より高度な知識へと変換していくことができます。

また、コンサルタントやプロダクトマネージャー、経営管理などの職種へキャリアアップ・キャリアチェンジをしたい人にもおすすめです。MBA留学をしながらそういった職種のインターンシップを経験するのも、学んだことをアウトプットする場ができて一石二鳥に。

起業したい人、企業の経営幹部としての成長を期待されている人にもおすすめです。

インターンシップをおすすめする人

インターンシップは、幅広い人におすすめできる留学方法です。インターンシップと一口にいっても様々な職種があります。

金融機関での財務管理など高度な職種もあれば、アルバイト感覚でできる飲食店の接客スタッフなどもあり、個々人のスキルレベルや目的によって幅広く選択することが可能です。

学んだ英語を使って現地でビジネス英語力向上を目指したい人や、就活までにどんな仕事があるのかを海外でも経験してから考えたい大学生、日本の企業では学べない実務経験を積みたい人、自分のキャリアを一度見つめ直したい人など、インターンシップの対象者は幅広いのが特徴です。

ビジネス留学におすすめの国

最後に、ビジネス留学をするのにおすすめな国について紹介します。ここでは、アメリカ・イギリス・カナダの3ヶ国を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

1.アメリカ

アメリカにビジネス留学をするメリットは、なんといっても世界トップのスクールや企業が集まっていること

先述したハーバードビジネススクールをはじめ、イェール大学のスクールオブマネジメント、スタンフォード大学のビジネススクールなど、世界トップの大学が留学を受け入れています。

また、GAFAMなど世界的に有名な大企業もアメリカには数知れず本社を構えており、インターンシップをするには最高の環境が整っています。その分求められるレベルはかなり高くなりますが、本場で最高レベルの学びを得たい人にはアメリカがおすすめです。

アメリカでは、MBAを取得したい人に向けて、英語スキルを磨くことができるコースを用意している語学学校も豊富にあります。

2.イギリス

イギリスもまた、アメリカと同様に世界トップクラスの大学を多数構えている国のひとつです。ケンブリッジ大学やオックスフォード大学など超有名校があり、ハイレベルな学びが得られます。

アメリカでのビジネス留学は、主に留学を経てアメリカで働くことを前提とした教育が行われることが多い一方で、イギリスでは世界各国へ羽ばたいていく前提で教育プログラムが組まれているのが魅力です。

講義でも、世界中のビジネスや経営者について取り上げられることが多いため、より広い視野でビジネスを学びたい人にはイギリスがおすすめです。

3.カナダ

移民の多いカナダでは、ビジネス留学においても世界的な視点で物事を吸収することができるのがメリットです。そもそも留学生や移民の受け入れに国全体として慣れているため、留学生活が送りやすいのも魅力。

また、アメリカやイギリスに負けず劣らず、有名な企業がたくさんあるのもポイントです。ジンジャーエールで有名なカナダ・ドライ、有名なアウトドアブランドのカナダグース、デジタルシアターで有名なIMAXなど、名だたる企業がカナダに本社を構えています。

カナダへのMBA留学は日本であまり知名度が高くありませんが、有名なブリティッシュコロンビア大学やマギル大学など難関校で受け入れがされており、カリキュラムも豊富です。

カナダは紹介した国のなかでも治安がかなりよく、人も友好的なため留学先として非常に高い人気を誇っています。

まとめ

本記事では、ビジネス留学の種類やそれぞれのメリット、おすすめな国などを紹介しました。ビジネス留学と一口にいっても、目的や条件によってさまざまな方法があるため、自分がやりたいことに応じて選択することが重要です。

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    この記事を書いた人

    YF

    コンテンツディレクターとして多岐にわたるメディアのSEO記事制作に従事。カナダへの留学やマレーシア、オーストラリアでのホームステイ経験をもとに留学系コンテンツの制作も幅広く実施しています。前職では医療機器を各国へ販売する海外営業職にも従事していました。海外旅行が大好きで、これまで15ヶ国以上を旅してきました。

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