【英検準1級のレベル】合格に必要な語彙数や勉強時間、おすすめ教材まとめ
- 2019/12/31
こんにちは。ライターのmayuです。
英語能力を図るための検定として日本国内でも広く知られている英検は、毎年多くの人が受験しています。
なかでも、上から2番目の難易度である英検準1級に合格することは”実用的な英語力”を示す証であることから、履歴書などに記入できる資格です。
英語を使った仕事につく場合や、海外を意識した人生計画がある方などは取得すべきだといえます。
この記事では、そんな英検準1級の目安となる英語のレベルや勉強法のほかに、試験対策におすすめの教材やアプリなどについてもご紹介していきます。
準1級について知りたい方や、合格を目指している方などは参考にしてみてください。
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英検準1級のレベルはどのくらい?
まずは、英検準1級についての簡単な概要や目安となる合格率などについてご説明します。受験するかどうかを検討するために大切な要素ばかりですので、要チェックです。
英検の概要
英検こと実用英語技能検定は、公益財団法人日本英語検定協会が実施する”英語技能をはかるための検定”です。5級から1級までのレベルが認定されていて、1年間で3回受験にトライすることが可能です。
なかでも準1級は、1級の次に高い難易度を誇る「大学中級程度」がレベルの目安となっていて、実用的な英語力を身に付けている証として評価されています。
試験内容は筆記・リスニング・面接で構成されていて、試験時間は筆記が90分、リスニングが約30分、面接が約8分と、2級以下と比べて長めに設定されています。
英検準1級の合格率、合格点
英検準1級の合格率については、2016年以降は公式での発表がなされていません。
しかし最後に発表された2015年の合格率は16%で、それ以前のデータでも15%〜16%前後を保っていることから、現在の合格率もほぼ同じくらいの数字であることが予想されます。
また、2016年度から各科目ごとに算出された「CSEスコア」という、国際規格基準にも対応した統計的手法で合否が判定される方法へと変更されました。
つまりそれまでは素点での合否判定だったものが4技能全てを考慮に入れた評価形式に変わったことで、全ての技能でバランスよく点数を取らないと合格できない仕組みとなったのです。
したがって、どの科目もバランスよく学習しておくことが大切です。試験対策としてはスコアよってに差が生まれないように、総合的な英語力を身に付ける必要があるといえます。
英検準1級に必要な語彙数、勉強時間
英検の準1級合格に必要な語彙数は7,500〜9,000語がだいたいの目安だといわれています。
また、実用的な英語力が求められる準1級は、合格すると大学入試や教員採用試験などで優遇が受けられるほど、高いスキルを持った証として評価されています。
必要な勉強時間についてはもともとの英語力によって差があり一概にはお伝えできません。
人によっては300〜400時間ほどで合格できる場合がある一方で、1,000〜2,000時間ほどを想定した方が良い場合もあります。学習時間は学習内容の定着率によって大きく変わる部分なので、学習時間を短くするには、自分の弱点を意識的に改善し、効率的な形で学習に取り組むことが必要です。
英検準1級と英検2級の違い
英検の準1級と2級の間には、比較的大きなギャップがあることで知られています。
具体的には、目安となる語彙数が2級は4,000〜5,000語であるのに対し、準1級は7,500〜9,000語であることや、合格率を比較すると2級は約25%であるのに対して準1級は約15%と、求められるレベルの差がほかの級と比べて大きいです。
したがって受験者も準1級から一気に少なくなり、難易度もぐんと高くなります。
しかしそのぶん合格すれば教員採用試験や履歴書、そして海外留学の際にも有利に働く資格となりますので、2級に合格したのちに準1級を目指す価値は充分にあるといえます。
英検準1級はTOEICなら何点?
英検の準1級は、英検と同様に広く知られる「TOEIC」に当てはめると、730点が一般的な目安となるようです。
ただし、だからといってTOEICで730点を取れたから必ずしも英検準1級に合格するというわけではありません。
英検とTOEICでは問題のタイプが異なるのはもちろんのこと、読解やリスニングだけでなく、スピーキングやライティングなどといった総合的な英語力をより重視されるのが英検の特徴でもあります。
この換算スコアはあくまでも参考程度に捉えておきましょう。
英検準1級の問題レベルをチェック!
ここからは英検準1級の問題レベルをチェックするために、それぞれのカテゴリの出題傾向について解説していきます。問題の出題傾向を知ることは試験対策において非常に重要ですので、ぜひ参考にしてください。
リスニング
準1級のリスニングは
(1)「Part1:会話の内容に関する質問」
(2)「Part2:文章の内容に関する質問」
(3)「Part3:シチュエーション文をもとにした質問」
という3つの構成からなり、それぞれ選択肢のなかから適した項目を選ぶ仕組みです。
社会性の高い内容の理解が求められるため、実生活で使う会話文や文章が多く出題されます。
2級と比較すると音声が長く難易度は上がるものの、以下のポイントをおさえて試験に臨むことで、高得点を取れる可能性は高くなるでしょう。
ポイント1:音声の冒頭で内容をある程度推測する
リスニングにおいて重要となる情報は冒頭にヒントが隠されているケースが比較的多いです。
冒頭部分をしっかり聞き取り、それをもとに全体のイメージを推測して聞きすすめると比較的リスニングが楽になります。
ポイント2:大枠で内容を理解する
問題文の単語すべてを理解しながら聞くことはかなりの難易度を伴います。わからない単語があってもそこで止まったりせず、前後の単語や選択肢などから大枠の文脈を感じ取って回答することも大切です。
ポイント3:選択肢をあらかじめ読んでおく
筆記試験で時間が余ったときや、ひとつ前の問題の回答が終わったときには、次の問題の選択肢や文章をあらかじめ読んでおくことも攻略のポイントです。
使われている単語などから問題の内容を推測するなど、音声を聞く前にできるだけ多くの情報を得るようにしましょう。
リーディング
リ-ディングの問題の大枠としては「空所補充問題」と「内容一致問題」にわかれています。問題数は41問となっています。
もう少し詳しく言うと、短文や会話文、論文をもとに作られた問題で、4つの選択肢のなかから、適する選択肢を選択するというものです。
リーディングを攻略するには7,500語以上の語彙力が必要だといわれています。さらに出題傾向も芸術や教育、環境や医療など多岐にわたるので、英語力以外の知識や専門用語もある程度は身に付ける必要があります。
したがって英検準1級の試験科目のなかでも、リーディングの難易度は高いといわれています。そのため、ほかの科目を解く時間も考慮して、短い時間でいかに力を出し切るかがポイントだといえるでしょう。
そのため、文章をひとつひとつ理解しながら読むというよりはざっくりと全体像を把握し、そこから要点を読み取っていくスキルや、文章自体を速く読むスキルなどが必要です。
リーディングの対策としては「語彙力を身に付ける」「過去問を解いて長文に慣れる」などが有効です。
地道に続ける辛抱強さが必要ですが、その分きちんと成果が感じられる科目でもあります。
ライティング
ライティングとは、英検においてはエッセイ形式の英作文を作成する試験問題のことを指しています。指定されたトピックについて意見を記述するという科目です。
出題数は1問ですが、この1問にリーディングやスピーキングと同様の配点がなされていることから、一次試験において重要な役割を担っているといえます。
また、与えられるトピックは時事などの社会性が高いものが多い傾向にあります。ですのでトピックの内容をきちんと理解し、それに沿った意見を正しく書けるかどうかが攻略のカギです。
ほかには、文章力も採点要素のひとつになります。これに関してはエッセイのルールや要点をおさえて対策をすればカバーできますので、入学試験における小論文のように何度も練習を重ねて慣れていきましょう。
主にライティングで重視されるポイントは以下のとおりです。
ポイント(1)課題に沿った内容か
問題文をきちんと理解し、トピックで求められている内容に沿って答えられているかどうかが非常に重要です。
トピックとエッセイの内容が一致していない場合、文章自体は正しく書けていても得点には繋がりにくくなってしまいます。
ポイント(2) 語彙を正しく使用できているか
語彙力はライティングにおいても欠かせないスキルです。
トピックにふさわしい語彙で書けているか、同じ単語ばかり使っていないかどうかにも意識をおいて、バリエーションをもたせたライティングを心がけましょう。
スピーキング
面接委員と8分間ほど英語でコミュニケーションをとることでスピーキングの能力をはかります。2級以下のの試験と比べて、受験者が話す時間がそれまでの級よりも長めに用意されているのが特徴です。
内容は、イラストが描かれたカードについて説明したり、そのイラストに伴う質問に回答したり、社会性のあるトピックについての質問に回答したりというものです。
社会性のあるトピックとしては在宅勤務・レストランでの喫煙・住民運動・護身術などに関連する質問が過去に出題されています。
また面接の流れや面接委員が話すフレーズは基本的にパターンが決まっています。したがって、普段から音読などを通して正しい発音の感覚をつかんでいれば、一次試験に合格してからの準備でも充分に対応することが可能です。
出題されるトピックについてもある程度抽象的なものが多いため、フレーズや会話のパターンを細かく暗記する必要がなく、準備はしやすいでしょう。
とはいえ、やはりここでも重要となるのは語彙力や質問に沿った回答がなされているかなどの要素です。そのため、語彙を増やしていくトレーニングや、質問の意味をきちんと理解したうえでアウトプットをする練習については、日頃から行なっておく必要があるといえます。
英検準1級レベルに到達するための勉強法
ここまでは各科目のレベルや、求められるスキルなどについて解説してきましたが、ここからは準1級のレベルに到達するための勉強法について、ポイントをいくつかご紹介します。
基本的な勉強法はほかの級とそこまで変化はありませんが、量や内容はこれまでよりも強化していく必要があるでしょう。
語彙力を強化する
まずは、すべての科目において重要な「語彙力の強化」についてです。ここが準1級において最も重要で、最も辛抱強く続けていくべきポイントだといえます。
勉強方法については、はじめは量を重視し、ひとつの単語がもつ意味をすべて理解しようとせずに代表的なところから覚えていきましょう。
さらに1日で目を通す単語の目標数を決め、必ずノルマをクリアしていくつもりで毎日継続して取り掛かるのがおすすめです。
そうすることで、意味を理解したうえで使いこなせる単語が少しずつ増えていき、「読む・書く・聞く・話す」というすべてのレベルを底上げすることができます。
単語カードやスマホアプリ、テキストなどを駆使して、受験が決まったときから試験当日まで、時間を有効に使って対策をしていきましょう。
数をこなし、問題に慣れる
そして準1級の勉強では、これまでの級と同様に過去問や問題集を利用し、問題を解くことに慣れていく作業も必要です。
とにかく数をこなすことで、それぞれの傾向がつかめるだけでなく回答の時間も短縮させることができます。
試験では制限時間が決まっているので、”時間が足りなくて問題を解くことができなかった”という状況を避けるためにも、最後に回答を見直す時間まで確保できるくらいのスピードで解いていくのが望ましいでしょう。
準1級の参考書や、公式webサイトに掲載されている過去問などを駆使し、多くの問題に触れることで問題にも慣れ、実力もついてきます。
学習したことをアウトプットする
語彙力の強化、問題にたくさん触れる、といった勉強と並行して「学習したことをアウトプットする練習」も行なっていきましょう。
語彙力の強化はもはや試験対策の基本。できるだけたくさんの単語に目を通すことは大切ですが、せっかく覚えた単語も、覚えたあとに使いこなせるようにならないと、もったいないです。
勉強した単語を文章内に取り入れてみる、話すときに使ってみる、といったことを心がけることで、語彙にバリエーションが生まれたり、耳を慣らすことができたりといい練習になります。
特にスピーキングに関しては、普段英語を使う環境にいないなら「単語は知っていても、話すときに思い浮かばない」ということもよくあります。そうなると受け答えがスムーズにいかずあまりいい印象を持たれません。
したがって、日頃から覚えた単語を音読したり、例文をつくって口に出したりと意識してアウトプットを行ない、準1級レベルの単語を使うことに慣れていきましょう。
英検準1級合格におすすめの教材&参考書
ここからは、英検準1級の合格に向けて活用したい、おすすめの教材を3つご紹介します。教材や参考書は試験対策において必須ともいえますので、参考にしてください。
【音声アプリ対応】英検準1級 でる順パス単 (旺文社英検書)
こちらは語彙力の強化を手助けしてくれる、定番ともいえる英単語集です。
過去に準1級で出題された問題を分析し、使われる頻度が高い順に並べられているので、重要な単語がひと目でわかるようになっています。
さらに、すべての見出し語に例文がついていたり、教材自体が音声アプリに対応していたりと、覚えた単語の使い方も同時に学べるようになっていて効率よく学習をすすめることができます。
語彙で苦戦した経験がある場合や、どこから勉強を始めればいいのかわからない場合などにもおすすめで、受験が決まったらまずは揃えて欲しい1冊です。
【CD付】DAILY25日間 英検準1級集中ゼミ 新試験対応版(旺文社英検書)
こちらはタイトルにもあるように、25日間で総仕上げの段階まで到達できるようにつくられている、一次試験に特化した参考書です。
1日に取り組む範囲が決まっていて、所要時間は1日あたり30分ほどで対応できることから、勉強にあまり時間を割けない場合でも無理なく対策することができます。
また、模擬テストについても実際の試験と同じ形式でつくられているほか、音声データ付きで内容も充実しているので、”試験前の仕上げ用テキスト”として、ほかの教材と並行して使用するのもおすすめだといえます。
【音声アプリ・ダウンロード付き】2019年度版 英検 準1級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)
こちらは準1級の試験で実際に出題された、6回分の過去問が収録されている問題集です。
出題傾向を把握したり、問題に慣れたりする方法として過去問は非常に有効ですので、ほかの教材とあわせて揃えていただきたい定番の1冊だといえます。
過去問の解答と詳しい解説は別冊にまとめられていて、これらを参考にしながら繰り返し問題を解いていくのがおすすめです。
また、2019年度版からは音声がダウンロードできるようになったので、いつでもどこでもリスニングと二次試験の対策が可能となったのも大きなポイントとなっています。
この1冊で一次試験はもちろん、二次試験の過去問まですべて網羅できるので、持っておくと安心です。
英検準1級合格におすすめのアプリ
ここからは、準1級の勉強におすすめのアプリをいくつかご紹介していきます。単語帳や参考書とあわせてスマートフォンも駆使することで、スキマ時間も無駄にせずに勉強しましょう。
スタディサプリENGLISH
こちらはリクルートが運営している「話すこと」と「聞くこと」に特化した英会話アプリです。
アプリに沿って学習を進めていくと英検準1級レベルの英語力が身に付くようになっていて、なおかつ耳が慣れてくるのでリスニング・スピーキングレベルの向上が期待できます。
ドラマ仕立てのレッスンや単語クイズなどを通して、楽しみながら学習できるのでおすすめです。
英検®準1級 問題集 解説付き
こちらは、準1級の一次試験に関する予想問題が収録されたアプリです。
範囲としては、本試験の大問1に相当する問題と解答、解説が収録されていて、クオリティについても実践的だといえます。
アプリ自体はなんと無料で、スマホがあれば試験対策ができてしまうので、”教材を使ってガッツリ勉強しつつ、補助的な役割でスキマ時間にアプリを使う”というのがおすすめの利用方法です。
まとめ
本記事では、英検準1級のレベルや勉強法のほかに、試験対策におすすめの教材やアプリなどについてもたっぷりとご紹介しました。
準1級の合格を目指すにあたって、まずは語彙力を増やすこと、そして問題を解くことに慣れ、本番で可能な限り時間に余裕を持って解き進められるようになることが大切です。
とはいえ、出題される問題は大体パターンが決まっていますので、語彙の強化に加えてしっかりとした対策を事前にすれば、合格は決して難しいことではありません。
準1級の合格を目指し、自分にあった勉強法や教材を見つけて、ぜひ前向きに頑張ってくださいね。
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