日本にいれば何でもできる!挫折ばかりのイギリス留学で気づいたチャレンジすることの大切さ
留学生が自身の体験を振り返る中で、等身大の留学の価値を発見するインタビューシリーズ「留学を振り返る」。
今回はイギリスはじめ3カ国への留学経験があり、現在は留学エージェントで働く佐藤さんに、イギリス留学のお話を中心にお伺いしました。
留学の価値や学びは何だったのか?これから留学する人はどんな準備をすると、より有意義になるのか?社会人になったいま、改めて振り返ります。
佐藤陽俊(さとうひとし)さん
1991年生まれ埼玉県出身。スクールウィズの執行役員CMO。イギリス、マレーシア、フィリピンと、これまで3ヶ国で留学経験あり。新卒でマーケティング支援の企業に就職後、学生時代に働いていた留学エージェントに転職し、現在に至る。趣味はポップコーン、チャイ作り。
なお、イギリス留学についての全般的な情報は下のページでまとめているので、具体的な検討を進めたい方はチェックしてみてください。
イギリス留学
本インタビュー記事の取材はオンラインにて行いました。
[目次]
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先輩をきっかけにイギリス留学へ
ーーイギリスに留学したきっかけは何ですか?
もともと子どもの頃から海外は気になっていました。テレビで外国の映像を見て、未知なる世界に憧れ、いつか海外へ行ってみたい気持ちを抱いていたんです。
しかし高校生の頃までは周りに留学する人がほとんどおらず、留学行きを踏み切ることはできませんでした。
「環境がガラッと変わる大学生になったら留学しよう」。そう思い、大学へ進学しました。
ただ、実際に入学し大学生活が始まると、周りに流される形で飲み会やサークル活動、バイトなどに精を出すようになってしまいます。
留学したい気持ちは持ちつつも行動が伴わず、心の中ではこのままなんとなく大学生活を過ごして、就職してしまうのではないかと少しずつ危機感を持ち始めていました。
そんなときに仲の良い大学の先輩から、イギリスに留学した話を聞きました。私はサッカーが好きなので、有名なサッカーチームが集まるロンドンでの先輩の留学体験は、とても魅力的に感じました。
話を聞いて留学を一気に現実的に考えるようになった私は、すぐに大学構内に置いてあった留学のビラを手に入れ説明会に参加。一年生の終わりの春休みに留学へ行くことを決めました。
結果的には物価の関係からロンドンではなく、ブライトンという港街に留学することになりましたが、あの時の先輩の話があったからこそ私は留学に踏み切れました。
イギリス国内で有数のビーチリゾートとして知られるブライトン。年間を通して国内外から多くの観光客が訪れている。
ーー海外に行くのはイギリスが初めてですか?
海外にはその前に1度行ったことがありましたが、一人で渡航するは初めてでしたね。それまで日本国内でも一人で旅行したことがなかったので、当時の自分にとってはかなりのチャレンジだったと思います。
さらにイギリスへは携帯電話を持っていたものの、海外での使い方がわかっていなかったため友達や家族とも気軽に連絡が取れず、本当に遠くの世界に行くような気持ちでした。
想定できない日常生活を送る不安さ
ーーイギリスへ渡り、まず何を感じましたか?
とにかく生活すべてに大変さを感じました。真っ先に思い出したのは、空港からの移動です。
留学先のブライトンはロンドンから70〜80kmほどの距離にあり、電車に乗れば1〜2時間ほどで辿り着けます。なるべく留学費用を抑えたかった私は、到着時の空港送迎を頼まず、自分で滞在先へ移動することにしました。
ブライトンは世界的に知られる観光都市なので、ロンドンからの移動手段は多く、誰かに行き方さえ聞けけばそれほど難しい移動ではないと思っていたのです。
でもいざ空港へ着くと、全然言葉が出てこない。何人かに声をかけて行き方を丁寧に教えてもらえたのですが、英語がほとんど話せない当時の私には本当に何言っているのか分からなくて。
どうやらバスで行った方が良いことはかろうじてわかったのですが、今度はチケットの買い方がわからない。笑
結局、空港スタッフに手伝ってもらって、どうにかブライトン行きのバスに乗れましたが、留学初日から海外生活の洗礼を受けた感じがしましたね。
ーーいきなりつまづきましたね。笑 その後の生活はスムーズにいきましたか?
いや、特に留学前半は本当にうまくいかないことが多かったです。
ブライトンにいる間はバスでの移動が多かったのですが、そもそもバスは時間を通りに来ないですし、土地勘もなく、英語力もあまりない私にとっては、どのバスが目的地まで行くかもわからない状態でした。
ブライトンを走るバス。ロンドンと同じく2階建てのものが多く、留学中はよく2階から街を見ていたそう
バス停で待っていても手を挙げなければ素通りされたこともあり、バスに乗るだけでもこれだけ日本と違うのかと痛感させられました。
わからないことは聞けば良いとも思ったのですが、話しかけた相手が親切に教えてくれるとは限らない。まして英語もまともに話せない私としては、現地で暮らす人に気軽に話しかけられるのは大変なことだったのです。
他にもスーパーで入口がわからず、誤って非常口から入ってしまい警報を鳴らしてしまうこともありました。
軽い注意ほどでその場は収まりましたが、こんな些細なことすらできないのかと驚くことが多かったですね。
今ではそんな小さな失敗を経験を積み重ねたことがいい経験になったと思えていますが、当時は普通に生活が送れないことに強く不安を感じてました。
失敗続きの1ヶ月。それでも漠然と世界と繋がった
ーー留学期間は1ヶ月でしたが、辛くはならなかったですか?
辛さはありましたね。想像していた楽しい留学生活は現実にないのだなと痛感しました。
たった1ヶ月の留学期間。せっかくなら英語漬けになろうと、初めの頃は移動中も洋楽を聞いたり、洋書を読んだりしていたのですが、続けられなかったですよね。バスで聴いていた音楽は、「ビートルズ」から気づけば「いきものがかり」に変わり、日本人留学生とも日本語で話す機会が増え、愚痴もこぼすようになっていました。
イギリスでは雨の日が多く、気分も落ち込みやすい
今振り返ると、決して良い留学生活ではないですね。
でも逆にそこで無理せずにいられたからこそ、帰国後も海外に興味を持つ続けられたんじゃないかと思っています。
当時は漠然としながらも、将来海外に関わる仕事がしたい気持ちを持っていました。留学中は将来に向け、何かヒントがほしいという一心で人に話しかけていました。
クラスメイトとの1枚(右から3番目が佐藤さん)
残念ながらたった1ヶ月という留学期間では、具体的アイデアは持ち帰れませんでしたが、フワッとした海外のイメージに、苦労して得た生活の経験を重ねられるようになりました。
目的がなければ、心折れて留学をやめてしまっていたかもしれません。
加えて、1ヶ月も暮らしていると、自然と現地の生活に慣れてくるんですよね。
ブライトンという街のイメージに、徐々に具体的な地区を想像できる土地勘がついてきて、感覚で移動できるようになっていきました。実は留学中に滞在先を変更することがあったのですが、新しい滞在先へ荷物を持って移動するときには、地図を見ずにどうにか辿り着けたんです。
もし仮に行き先に失敗しても、どうにかなる。
時間は無駄になりますが、当時はフリーパスを持っていたので、バスはいくらでも乗れます。友人との待ち合わせに遅刻しても、先に行かず待っていてくれ、次回から誘われなくなるのではなく、(私はそうとは知らずに)私だけ早い集合時間を告げられる。
失敗続きのイギリス留学でしたが、そんな失敗も大したことではないと受け止められるようになったのは、私の中では大きな変化になりました。
そしてそんな変化を私に与えてくれたのは、寛大に私とコミュニケーションを取ってくれる、日本人はじめ世界中から集まった留学生の友達のおかげでした。
違和感が生まれた日本での生活と、歩み出した新しい日常
実はイギリス留学から帰る前日の朝に、東日本大震災が起こったんですよ。
ーーえ……!すごいタイミングでしたね。
朝テレビを見ていたら日本の悲惨な状況が映されていて、「これ、日本で起こっていることなのか」と驚愕しました。
幸い乗る予定だった飛行機はスケジュールの変更なく飛び、無事帰国することはできたのですが、イギリスでの留学を終えた僕にとっては、安心して戻るはずだった日本での日常が崩れ去った印象がありました。
帰国直後は何か行動しなければと思い、被害地でのボランティアに参加していましたが、大学の春休みが明けると、大学生活の日常に戻ることになります。
当初はそれでも大学に行けば気心知れた友達に囲まれ、実家に戻れば温かいご飯が出される安心感から、ぬくっと生活を送っていました。
イギリスでは冷凍パスタや安いパンでお腹を満たすことが多かったので、本当に日本がありがたい環境だと思ったんです。
しかし、イギリスで感じていた生活の中での刺激や、東日本大震災をきっかけに抱いた「思い立ったときに行動しなければ後悔する」という切迫感から、何か行動をしたい気持ちが湧いてきました。
留学前だったらそれでも行動しなかったかもしれませんが、イギリス留学から持ち帰った「失敗してもどうにかなる」という考えは、行動を躊躇する自分の気持ちを取り払ってくれました。
とはいえ、具体的に何をしたいというのがパッとイメージできたわけではありません。
そこで周囲を見渡し面白いことをやっている友人に声をかけ、いろんな大学からメンバーが集まる学生団体に入り、活動を開始。
その後もさらなるチャレンジを求め、ベンチャー企業で長期インターンをしたり、マレーシアに交換留学したり、友達とWebサービスを立ち上げたりと、徐々に新しい活動を増やしていきました。
帰国後に参加していた学生団体の仲間と映る佐藤さん
自分で道を決める
ーー留学をきっかけにいろいろやってみようと、佐藤さんのように行動し始める人は多そうですね。
一度自分の現状の外に出て新しい体験をすることは大切ですよね。
イギリス留学を経験して、改めて日本にいるときの自分は恵まれていたんだなと気付きました。当たり前ですが言葉は通じるし、生活作法もだいたいはわかります。
ただ、留学へ行くまでの私は周囲の視線が気になって行動しないことが多かったです。先輩の話がなければ、もしかしたらいまだに留学に行けていなかったかもしれませんね。
一方でイギリス留学では日常生活すべてが新しい体験でした。
正直、不自由なことも多く、留学中はホームシックになるくらい結構しんどかったのですが、自分で考えて行動する経験を積む中で「自分でもやっていける!」と思うようになっていたのです。
そんな自信に後押しされ、右も左もわからないながら学生団体、企業に飛び込み、成長を感じる日々を送れました。
自分がやりたいと思ったことを行動にできる。そんな実感から次第に周囲からの目が気にならなくなり、自分の気持ちが行動指針に変わっていました。
中身の想像がつかないもの、自分より大きなものへ
ーー改めて留学体験を振り返ってみて、イギリス留学は佐藤さんにどのような変化を与えたと考えていますか?
留学後の学生団体への参加などを考えると、イギリス留学は間違いなく新しいものへチャレンジするきっかけになりました。
それはおそらく中身の想像がつかないものに飛び込み、失敗などを経験しながらも、何か自分はやれるんじゃないかという感覚を得ることなのではないかと思っています。
先ほども話しましたが、私自身、留学するまではイギリスの生活イメージは全然持っておらず、結果留学中にはかなり失敗をしていました。
それでも徐々に土地勘がついたり、現地の生活作法に慣れたりする中で、イギリス生活のイメージが豊かに持てるようになり、「やってみればいける」という感覚が持てるようになりました。
そのおかげで帰国後は、友人づてに見つけたチャレンジの機会として学生団体への所属、インターン、起業などを経験してきました。
イギリス留学と同じように、帰国後のチャレンジはどれも始めるまでは中身の想像がつかないものばかりでしたが、結果どうにかなり、いま生活できています。
もちろん、留学前も学生団体はじめ、インターンなどの存在は知っていました。でも当時は自分とは無縁なもののように感じていました。留学はそれまでの生活では想像つかなかった進路に自分を繋げる、漠然とした自信を与えてくれます。
ーー今、留学エージェントで働いているのも、そういった留学の価値を人に伝えたいからでしょうか?
そうですね。私はたまたま身近に留学経験者がいたおかげで、留学に踏み切れましたが、人によっては周囲に相談できる人がいないこともあります。
そんな人たちに留学へ踏み出せる、自分を変えられるきっかけを増やせたらという想いで働いています。
ーー現在は会社の経営に携わるなど、チャレンジの仕方もだいぶ変わったような印象があります。
たしかに昔に比べ行動するモチベーションは変わりましたね。
イギリス留学をした当初は自分の視野を広げたい、英語力をつけたいなど、自分の目的のために動いていましたが、帰国後の一連のチャレンジなどを経る中で、等身大よりも大きな目標達成などを意識して行動するようになりました。
例えば組織や団体でイベントを開催するとなると、全体の集客目標などは、自分一人では到底達成することはできません。
仲間やお客さんなど、自分じゃない誰かを想像し行動する中で、少しずつ目標達成の糸口が見つかる気がします。
会社のイベント準備をする佐藤さん
会社や家庭、友人。今は自分だけでなく周囲の人と一緒になって、目標に向けて行動することに喜びを感じています。
【編集後記】
イギリス留学で言葉も街並みも違う、日本人も知り合いもいない環境で、自分の目標に向かって行動した佐藤さん。
大変なことがありながらも、自分のコミュニケーションや行動を積極的に変えていたのが印象的でした。
初めての国、環境では怖い気持ちもありますが、日本とまったく異なる環境だからこそ自分を大きく変える、そのためにチャレンジする機会もたくさんあるのかもしれません。
今回の記事を参考に、いま一度なぜ留学したいのか?を考えてみてはいかがでしょうか。
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- ステップ1:目星をつける
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留学を思い立ったら、まずは渡航時期、期間、渡航先の目星をつけてみてください。
いつ、どれほどの期間、どんな国で留学するかイメージが持てると具体的な計画を立てやすくなります。
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