ニュージーランドは、毎年多くの人がワーキングホリデー先に選ぶ人気の国。豊かな自然とたくさんの羊がいる国というイメージがありますが、オーストラリアやカナダと比べてどのような魅力があるのか気になりますよね。
今回は、ニュージーランドでワーキングホリデーをすべき理由を徹底解説!気になる滞在費用やビザの申請方法、人気の仕事、収入額の目安なども紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
※記事内ではニュージーランドドルをNZDと表記します。為替レートは2023年4月20日時点での情報を参照し、1NZD=83円で計算しています。
[目次]
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ワーキングホリデーは現地で英語の勉強をしたり働いたりすることができるビザですが、実は国ごとに就労や就学に一定のルールが設けられています。
そこでまずは、就学や就労に関して、ニュージーランドのワーキングホリデーではどのような決まりがあるのか見ていきましょう。
ワーキングホリデーに行ったら、語学学校で英語力を磨きたいと思っている人も多いのではないでしょうか。
ニュージーランドのワーキングホリデービザでは、語学学校などに通えるのは最長6ヶ月まで(※1)。ニュージーランドには語学学校のほか、短期の学習プログラムを提供している学校などがあり、就学期間の合計が6ヶ月以内であれば複数のコースを受講できます。
現地企業で就労経験を積めるのもワーキングホリデーの醍醐味。ニュージーランドでは、就労期間に関する制限はなく、滞在が許されている12ヶ月間は自由に働くことができます(※2)。
酪農大国ニュージーランドではオフィスやレストランのほか、ファームジョブも人気の仕事の1つ。それぞれ出勤時間が異なる仕事を複数かけもちしている人もいます。もちろん、同じ職場で長期間働いても問題ありません。
ただし、ワーキングホリデービザを使っている間は、正社員の仕事のオファーは受けられないので注意しましょう(※3)。
ワーキングホリデー先として高い人気を誇るニュージーランド。毎年多くの人が挑戦の舞台としてニュージーランドを選んでいますが、「他の国と比べどんなところが魅力なんだろう」と気になりますよね。
そこで次は、ニュージーランドを選ぶべき3つの理由を見ていきましょう。
人の数より羊が多いことで知られるニュージーランド最大の魅力は、自然豊かな大自然。国内最大の都市・オークランドでも、市街地から少し足を伸ばせば青い海や森林公園、壮大な山々など、豊かな自然を楽しめます。
北島と南島、そしてランギトト島などの小さな島々からなるニュージーランドでは、日帰りで属島に遊びに行くこともできます。自然に囲まれた環境で英語の勉強や仕事ができるのは、ニュージーランドならではの魅力です。
海外生活を検討するうえで最も大きな不安要素となり得るのが、現地の治安ですよね。実はニュージーランドは諸外国の中でも犯罪率が低いと言われる国の1つ。
2022年に経済平和研究所(Institute for Economics and Peace)が対象国163ヶ国を順位付けした「世界平和指数ランキング」では、ニュージーランドは日本を抑えて堂々の第2位にランクインしています(※4)。
ちなみに、日本は163ヶ国中第10位。このことから、ニュージーランドは日本よりも治安が良い国とも言えるでしょう。
3つ目は、ニュージーランドは他の国と比べてワーホリビザが取得しやすいということ。カナダやイギリスもワーホリ先として人気の国ですが、どちらも1年間のビザの発行数に限りがあります。
一方ニュージーランドはワーホリビザの発行数に上限を設けていないため、基本的に取得条件を満たしてさえいればビザが発行されます。英語圏の国の中でもビザを取得しやすく、「ワーホリに行きやすい国」であるといえます。
次は、ビザの申請条件や申請方法など、ワーホリを検討するうえで知っておきたい基本情報を紹介します。
そもそもワーキングホリデーとは、二国・地域間の相互理解を深めることを目的とした制度です(※5)。応募可能年齢や条件は渡航先の国によって異なり、ニュージーランドの主な条件は下記のとおりです。
応募可能年齢 | 18~30歳(申請時点) |
---|---|
上限人数 | なし |
申請時期 | なし(常時応募可能) |
その他条件 |
・日本国籍を持つこと ・子どもを同伴しないこと ・ビザ申請時に18歳〜30歳であること ・健康であること ・犯罪歴がないこと ・4,200NZD(386,400円)以上の資金証明できること ・帰国用の航空券を購入できる資金証明できること ・以前にワーキングホリデービザを取得していないこと |
ちなみに、ワーキングホリデービザは1ヶ国につき1度しか取得できません。過去にニュージーランドのワーホリ経験がある人は対象から外れるので覚えておきましょう。なおビザを取得し入国したら、ビザが切れるまでの12ヶ月間は何度でも出入国できます。
ビザ申請から取得までは大きく分けて次の4ステップあり、すべてオンラインで行います。
(1)アカウント登録
まずはニュージーランド移民局のサイトでアカウントを発行します。
Immigration New Zealand
(2)ワーキングホリデービザ(eVisa)申請
自分のアカウントにログインし、移民局のサイトからオンラインでワーホリビザを申請します。表示される質問事項に記入する他、ニュージーランドでは健康診断書類を提出します。
健康診断はeVisaオンライン申請から15日以内に、ニュージーランド移民局が指定した病院で受ける必要があるので、自らのスケジュールを確認し、健康診断を受けられる目途が立ったら最終申請ボタンを押しましょう。
(3)健康診断を受けて書類を提出
オンライン申請が完了したらニュージーランド移民局から健康診断を受ける病院と検査方法を指定されるので、15日以内に病院を受診します。
(4)ビザの発行
健康診断結果の提出は指定医がオンラインで行うため、健康診断後はビザの発行を待つだけ。混雑期は2~3週間、通常は5~10日間で移民局からメールが届きます。
以下の記事では、より詳しくビザ申請のプロセスを解説しています。注意点なども紹介しているので、合わせて参考にしてくださいね。
【2023年版】ニュージーランドワーホリ申請の流れを徹底解説!
現地での過ごし方が自由なワーホリでは、学校に通うか否か、どれくらい働くのかなど生活スタイルによって初期費用は変わります。
そこで今回は、最も一般的な過ごし方である「半年間学校に通い、半年間働く」場合にかかる金額を見ていきましょう。
現地での支出と収入を踏まえた上で必要になる金額は約122万円。支出、収入はそれぞれ下記の金額を想定しました。
<支出>
・生活費:約120万円
・学費:約88万円
・渡航費:約27万円
<収入>
・アルバイト代:約113万円
それでは、それぞれの内訳を見ていきましょう。
生活費は滞在方法や現地での過ごし方によって大きく変わりますよね。そこで今回は、下記の条件で生活費を見積もりました。
<条件>
・滞在方法:ルームシェアまたはシェアハウス
・食事:自炊メイン
<生活費に含まれるもの>
滞在費、食費、通信費、交通費、娯楽費、雑費
都市によっても異なりますが、ニュージーランドでルームシェアをする場合、家賃は日本円にして月5~8万円のところが一般的です。
食費や友達との交際費などを入れて月12万円ほどお金を使うとすれば、生活費だけで年間約120万円はかかるでしょう。
「たくさん観光したい!」という場合は、さらに費用がかかります。生活費は余裕をもって見積っておくと安心ですよ。
語学学校などのスキル系学校は、通学期間だけでなく受講数によっても金額が変わります。
半年通う場合の学費は、合計で約88万円です。これは一週間で計20~29時間の授業を受ける一般英語コースを受講した場合の想定金額で、それよりも多く受講する場合、または専門的なコースを選ぶ場合は費用がさらに高くなります。
渡航費はおよそ27万円。内訳は下記の通りです。
<渡航費内訳>
・往復航空券代:約10万円
・海外旅行保険代:約26万円(1年間)
・ニュージーランド観光費:$35
ニュージーランドに訪れる人は、観光税として$35の支払いが求められます(※6)。なお日本からニュージーランドのワーキングホリデーを申請する場合、ビザ申請費用などはかかりません。
なお、以下の記事では留学中にかかる費用を詳しくまとめています。都市別モデル費用も算出しているので合わせてチェックしてみてください。
【2022年版】期間別ニュージーランド語学留学の費用まとめ
2023年4月時点でのニュージーランドの最低賃金は22.7NZDです(※7)。今回は、下記の条件で働いた場合の収入を想定しました。
<条件>
・時給:22.7NZD(最低賃金)
・勤務時間:1日5時間
・勤務日数:週5日
この条件で働いた場合、1ヶ月あたりの収入は2,270NZD、日本円にして18~19万円の収入が見込めます。半年間続けた場合、合計でおよそ113万円ほどの収入を得られるでしょう。
ちなみに、同時に複数の仕事をかけ持ちすることも可能です。収入金額を増やしたい人は、いろいろな仕事にチャレンジしてみるのもおすすめですよ。
ワーキングホリデーではどのような仕事に就けるのでしょうか。日本人留学生が採用されやすい仕事を3つ見ていきましょう。
ニュージーランドの都心部には、寿司屋、ラーメン屋、そば屋といった日本食レストランがあり、ホールスタッフからキッチンスタッフまでいろいろなポジションを募集しています。
Indeedによると、ウェイターとしてアルバイトした場合の平均時給は$22.86ほど(※8)。もちろん勤務先によって異なりますが、最低賃金くらいの時給だと思っておくと良いでしょう。
日本食レストランは同僚や上司に日本人がいる場合も多く、英語力に自信がない人でも働きやすいのもポイント。簡単な接客ができるように、日常会話程度(TOEIC600点以上)の英語力があると安心です。
ニュージーランドでは果樹園が多く、主にフルーツの集荷や梱包を行う「ファームジョブ」も人気です。扱う農作物や細かい仕事内容は季節によって異なりますが、通年どこかしらの農家で求人が出ています。
平均時給は$26.08と言われており、ウェイターと比べて高い収入が期待できます(※9)。また、繁忙期は給料や待遇が良くなるのも特徴の1つです。
接客業ではないため、英語力が高くなくても採用されやすい傾向にあります。雇用主や同僚とコミュニケーションが取れる、日常会話レベルの英語力があれば問題ないでしょう。
カフェ店員も人気のアルバイトの1つ。実はニュージーランドは「バリスタ留学」をする人が居るほどカフェ文化が盛んで、市内には評判の良いカフェがたくさんあります。
現地の人のオーダーを聞いたり会話したりするカフェでは、「会話力」が必要になるので、スピーキングに慣れておくと安心です。目安としては、TOEIC700点以上。日本食レストランやファームジョブよりは高い英語力が求められます。
平均時給は$23.66ほどで、都会であるほど時給が高くなる傾向にあります(※10)。
ニュージーランドの主要都市には、オークランド、ウェリントン、クライストチャーチの3つが挙げられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
北島に位置するオークランドは、ニュージーランド最大の都市。ヨーロッパ・アジア・ポリネシアなどさまざまな地域からの移民も多く、大手企業や有名大学もあることから、ニュージーランドの中でも特に多国籍な街といわれています。
ワイン生産が盛んなことでも有名で、有名なワイナリーやブドウ園が多いのも特徴の1つ。市街地は文化的・都会的な雰囲気がありつつ、少し足を運べば、ニュージーランドらしい森林や滝、ビーチなどの自然を満喫できるのが魅力です。
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ニュージーランドの首都・ウェリントンは、北島の南部に位置する沿岸都市。「ニュージーランドの映画の都」と呼ばれる世界有数の映画製作地でもあり、シアターやギャラリー、博物館といった文化施設の他、スタジオツアーが楽しめるイベントなどが多いのも特徴です。
多文化的な中心地からわずか50kmほど行けば、美しい浜辺や自然保護区を満喫できる"コンパクトさ"も魅力的。南島への玄関口でもあるので、あちこちを観光したい人にもぴったりの街といえます。
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クライストチャーチはニュージーランド南島最大の都市。「ガーデンシティ」とも呼ばれ、街のあちこちに公園や木々、庭園がある緑豊かな街でもあります。
歴史ある教会、ヨーロッパの雰囲気を感じる商店街、現代的な美術館など、街中は見どころがたくさん。南島の経済の中心地でありながら、氷河湖や満点の星空、ホエールウォッチングなど手つかずの自然も満喫できるのがクライストチャーチの魅力です。
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最後に、ニュージーランドでワーキングホリデーを検討している人にとって気になる疑問をまとめました。
ビザの取得に英語力は必要ありません。しかし、現地で働きたい、たくさん観光したいと思っているならば、渡航時点で日常会話レベルの英語力を身に付けておくのが理想的です。
英語力が低くてもできる仕事はありますが、やはり会話ができた方が人脈や選択肢が広がります。英語レベルによって「ワーホリ生活でできること」が変わるとも言えるので、英語に自信がない人はまず語学学校に通い、英語力を磨くのがおすすめです。
学校に通う期間によって必要な資金は変わります。上記の通り6ヶ月フルで通学したい人は、最低でも120万円は用意しておきましょう。
学校に通わない場合、約62万円(ビザ申請時と渡航費の合計)があればワーホリをスタートできます。
とはいえ、現地生活では何が起こるか分かりません。思わぬ出費があったり思う存分ニュージーランドの大自然を満喫したりするためにも、余裕をもった資金準備をしておくことをおすすめします。
オークランドやウェリントン、クライストチャーチなどの大都市なら求人数も多いため、比較的簡単に仕事を見つけられると言われています。特に狙い目なのは、本記事でも紹介したファームジョブです。
ぶどう、りんご、キウイフルーツなど果物の収穫時期になると、農家は多くの人手を必要とするので、採用率も高いと言えます。
準備期間はひとそれぞれですが、語学学校に通うことを検討しているなら、余裕をもって1年前から準備を始めると良いでしょう。
学校に通う予定はなくても、滞在先を決めたり保険に入ったりビザを申請したりと、準備には意外と時間がかかります。ニュージーランドのビザは通常3週間ほどで発行されますが、遅くとも半年前には渡航準備を始めるのがおすすめです。
オーストラリアとニュージーランドはどちらも「暖かな気候で治安の良い国」として知られており、どちらに行こうか迷っている人も多いはず。
両国ともマリンスポーツを楽しめる多国籍国家ですが、ニュージーランドと比べオーストラリアの都市の方が都会的な雰囲気があります。人口や大学の数なども多いので、大都市の雰囲気を味わいたい人はオーストラリアが良いでしょう。
ニュージーランドの都市は比較的コンパクトで、どこも自然と共存しているのが特徴。自然豊かな環境で過ごしたい、のんびりした雰囲気が好きな人はニュージーランドがおすすめですよ。
今回はニュージーランドでワーキングホリデーをするべき理由などを紹介しました。都市部は文化的な空気がありながら、すぐそばには大自然が広がっているのがニュージーランドの魅力。
ビザの取得が簡単で就職先も見つけやすいので、初めて海外に長期滞在する人や英語に自信がない人でも挑戦しやすいですよ。
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また以下の記事では、実際に英語力ゼロでニュージーランドでのワーキングホリデーに挑戦した先輩の体験談を紹介してます。ぜひチェックしてみてください。
英語力0からニュージーランドへワーホリ!自分の弱さに向き合った初めての海外生活
語学留学を具体的に検討するなら、まずは留学を実現するまでの流れを確認しましょう!留学準備では大まかに5つのステップがあります。
留学を思い立ったら、まずは渡航時期、期間、渡航先の目星をつけてみてください。
いつ、どれほどの期間、どんな国で留学するかイメージが持てると具体的な計画を立てやすくなります。
留学へ行くとなると考えることはたくさんあります。
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※1、2、3...NEW ZEALAND IMMIGRATION「Japan Working Holiday Visa」(参照日:2023-4-20)
※4...IEP「GLOBAL PEACE INDEX 2022」(参照日:2023-4-20)
※5...外務省「ワーキングホリデー制度」(参照日:2023-4-20)
※6...NEW ZEALAND IMMIGRATION「Fees, decision times and where to apply」(参照日:2023-4-20)
※7...Radio New Zealand「Minimum wage set to increase by $1.50 an hour」(参照日:2023-4-20)
※8...Indeed「Waiter/Waitress salary in New Zealand」(参照日:2023-4-20)
※9...Indeed「Farm worker salary in New Zealand」(参照日:2023-4-20)
※10...Indeed「Cafe assistant salary in New Zealand」(参照日:2023-4-20)
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